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クリスマス(2)  2002/03/10

クリスマスの話に入る前に、ここで新たな登場人物紹介。

おばあちゃん ‐ お母さんの母親。88歳。お母さんの家から車で2分の老人ホームに住む。
パットおばさん ‐ お母さんの真中の妹。 離婚後独身。子供無し。車で15分のところに住む。
故ジョニーおばさん ‐ お母さんの一番下の妹。3年前にガンで亡くなる。
(ホープはジョニーの娘。ホープの家は車で5分のところ。)
ショーン ‐ ホープの兄。妻ミッシェル(再婚)、前妻との息子ドルトン(8)、娘シエラ(1)、ミッシェルの連れ娘テイラー(7)。車で1時間の町に住む。
シェーン ‐ 同じくホープの2番目の兄。妻アンバー、娘シャイアン(3)。兄ショーンの近くに住む。

クリスマス・イブ。我が家の3人、我が家より一足早く飛行機でオクラホマ入りしたベッツィー一家、お母さん、おばあちゃん、パットおばさん、という大人数が集まったホープの家に、ショーン一家が遊びに来た。ミッシェルの娘テイラーは、ほんの一瞬顔を出しただけで、プレゼントを渡す間もなくお父さんのお迎えが来て帰って行った。また、ドルトンも今夜からは母親の家に行く番なので、明日のパーティーには来られないからと一足先にプレゼントを開けた。そして帰りがけにショーンが前妻ションダの家に送って行った。

アメリカの離婚・再婚事情はご承知の通り日常茶飯事ではあるが、このショーンのようなケースはかなり極端な例。

2年前の夏、上記の同じような面々が揃ってフロリダのディズニーワールドへ旅行した時のこと。私は参加できなかったが、娘達だけ連れていってもらった。ショーンは、当時まだガールフレンドだったミッシェルとドルトン、テイラーを連れて参加。ションダと離婚してすでに2年ほど経っていた頃だ。

ところが、その数ヶ月後、何故かショーンとションダの寄りが戻ってしまった。勿論ドルトンはとっても喜んだ。しばらくして二人は再び結婚。ところがその直後にミッシェルが妊娠していることが発覚。その時ショーンは、「俺の子供だかどうだかわかったもんじゃない」と全く無視。ミッシェルのほうは必死になってコンタクトを取ろうと、会社に電話攻撃したり、ションダに嫌がらせしたり…。ショーンはミッシェルと会って話をするでもなく、完全無視を決め込み、「全ては子供が生まれてDNAテストをしてから」という態度だった。

泥沼状態が続き、やがてミッシェルはシエラを出産。相変わらずショーンは無視を続けた。気の毒に思ったホープは赤ちゃんに会いに行った。顔を見た途端、「これは、兄の子供以外の何者でもない」と確信。その後、赤ちゃんを見た人達は一様に同じ意見を言う。

そう言われて赤ちゃんを見に行って情が移ったのか、その辺の詳しい事情は知らないのだが、DNAテストの話はどこへやら。気がついたらシエラが生まれた去年の冬からこの1年間に、ショーンとションダは離婚、そしてショーンはミッシェルと再婚。 またションダも誰かと再婚、という普通じゃ想像もつかないような展開となった。

さて、イブのその夜はホープの家に我が家の3人、ベッツィーの家の3人、お母さんが雑魚寝。サンタのためにクッキーとミルク、トナカイのえさを用意して、一行の到来を待つ。(ちなみに、オクラホマのサンタは包装紙に包まないでプレゼントを届けるそうな。日本のサンタのプレゼントはちゃんと包装してあるよね。) サンタの姿を一目見ようと私も頑張って起きていたが、気づいたらグーグー寝入っていた。朝、目覚めると、しっかりクッキーもミルクも平らげてあった。

翌朝、子供達はサンタからのプレゼントを開ける。だけどシナコにだけはプレゼントの箱はなくて、お菓子の入ったソックスに封筒がひとつ。中には「帰りの車に載らないから、オハイオの家に届けたよ。サンタ」と書いてあった。次から次へとプレゼントの箱を開けている周りの子供達を横目でちらりと見ながらちょっぴり淋しそうだったが、オハイオに戻ると欲しかったキーボードがシナコを待っていた。

25日のクリスマスは上記登場人物が全員ホープの家に集合。余りに人数が多く、めいめいにプレゼントをあげるのはちょっと大変。そこで予めくじで名前を引いて、その相手のプレゼントを用意するというのがこの家族風。 大人は大人同士で、子供も子供同士でプレゼントを交換する。去年も今年もベッツィ―がくじを作り、めいめいの代りにくじを引いて、郵便で送ってきてくれた。今年はそれに加えて「ダーティーサンタ」用にも各自がプレゼントを用意。

これはなかなか面白かったので、やり方をご紹介しましょう。まず予算に合わせてそれぞれがプレゼントを用意。今回の予算は10ドル。たいした物は買えない。包装されたプレゼントを並べ、くじで順番を決める。1番の人がひとつプレゼントを選んで開ける。次に2番の人は、開かれた1番の人のプレゼントを取るか、はたまた新たなプレゼントを開けるかの選択ができる。例えば、1番の人が持っているものがいいなと思えば、新しいプレゼントを開かずに、それを取り上げる。プレゼントを取り上げられた1番の人は、仕方がないので別のプレゼントを開く。次に3番も、すでに開いている1番、2番のプレゼントを取ってもいいし、新しいものを開いても構わない。例えば1番の持っている物が欲しいとすると、それを取られた1番は、新しいものを開くか、若しくはさっき取り上げられた2番のプレゼントを取り返すこともできる。このように続けて行くのだが、同じプレゼントは3回までしか取り上げられないというルールがあり、3度目に取った場合はプレゼントはその人の物と決定する。

ダーティーというのは、ご存知「汚い」という意味。サンタのイメージとはかけ離れた意地悪なプレゼント交換なのでこんな名がついたのか。なかなか白熱して面白かったから、是非お試しあれ。

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2010年8月にコネチカット州よりノースカロライナ州へ移住。移住後の生活をブログにて報告します。