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日本語強化週間 2001/06/15

母子3人でアメリカに渡ってそろそろ3年が過ぎようとしている。

サウジアラビアから帰国後の1年間、たいまいをはたいて千葉は稲毛で駅前留学させていた(NOVAじゃなかったけど)上の娘(当時3年生)は、何とか英語を維持していた。だからいきなりアメリカに来ても言葉では不自由しなかった。

1年生だったの下の娘。二人分の駅前留学費用はなかった。すると1年間でみごとに英語を忘れた。聞くほうはまだ大丈夫だったようだけど、話すほうは全然だめで、7月の末にカリフォルニアにやって来てから学校が始まるまでの1ヶ月間、近所の子供たちと遊ぶのにもっぱらお姉ちゃんに代弁・通訳させていた。

それが半年も経たないうちに、みるみる英語が上達した。と、同時にみるみる日本語が衰えていった。

今では注意しない限りは、二人とも日常会話のほとんどは英語。二人の間は勿論英語。私にも英語で話しかけてくる。そして私は大阪弁で答えている…。

たとえばある日のスーパーでの会話:

娘「ぺら、ぺらぺら、ぺらぺーら」
私「あかん、何ゆーてんの」
娘「バット、マミー、ぺらぺらぺらーぺら」
私「そんなしょーもないもん、要らん。」
娘「オー、ぺらぺら。ぺららー!」
私「ええから、先に要るもん探し!」

この奇妙なやり取りは、さすがに現地の人の「耳」にも止まるらしく、ときどき視線を感じたりする…。

そこで、「日本語強化週間」なるものを打ち出し、家庭での会話は極力日本語にしようと努力を始めた。英語で話そうとすると「ほれ、ほれ、日本語」と催促するのだ。

しかし頭の構文が英語になっているので、いろんな珍文が飛び出す。

「何で、また着換えるん?」
「だって、このTシャツ、パンツと行かないんだもん。」 
「行かへん? Tシャツが行きたくないーって叫んでるん?」 
「…えっとー、あのー…マッチしないんだもん…」  
   (go with = 合う)

「ママ-、 コンピューターに乗っていい?」
「乗るう? やめて、あんたみたいな重い人乗ったら壊れるから。」
「あのー、あのー、コンピューター…やっていい?」  
  (get on the computer =コンピューターを使う)

「痛いよ-!」
「どないしたん?」
「走ってて、落ちてしまったの…」 
 (fall = こける)

「今日は算数の試験を取ったよ」
「返しときや」          
 (take a test = 試験を受ける)

「あ、また薬取るの忘れた…」
「あんたはドロボーか」   
 (take medicine = 薬を飲む)

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自己紹介

2010年8月にコネチカット州よりノースカロライナ州へ移住。移住後の生活をブログにて報告します。