ラベル

初体験 2002/11/26

先週末のこと。その日は会社の集まりで「もちつき大会」があり、昼間からジョーダンを置いて出かけました。補習校を終えてから、子供達も参加。もちつきの後は演芸大会。私も会社のある女性と一緒に漫才コンビを組んで披露。一連のプログラムが終わって帰途に着いたのはもう夜の9時。

ジョーダン、さぞかし寂しがっているだろうなあと高速を飛ばしました。普通なら30分の道のりです。ところがあと10分ほどで我が家というあたりで、突然スピードメーターの針がゼロに下がったのが私の目に映りました。時速72マイルのクルーズ走行をしているのだからゼロに下がるってどういうこと? 車は勿論動いています。ところがその途端、エアバッグのライトが赤く点灯しました。

「ええ、まさかエアバッグが開いたりするわけ?」怖くなってとりあえずスピードを落としました。するとヘッドライトとダッシュボードの灯がなんだか薄暗くなったり消えたりしているではありませんか。ヘッドライトが消えると危ない。そう思って、路肩に寄って車を止めました。エンジンを切ると、再始動できないんじゃないかと思い、そのままに。

とにかく携帯を探して、友人に電話しました。しょっちゅう忘れてきたり、持っていても電池切れがなんてことが多い私の携帯電話ですが、この日は幸いまともに活躍。救援を頼もうと思った友人は、あいにく風邪で寝込んでいました。しかし彼女と話しているうちに、ヘッドライトが明るくなり、エアバックライトも消えているではありませんか。じゃ、もう少し走ってみるかと、電話を切って本線に戻りました。が、今度はエンストしそうな様子です。これはもう走れないとあきらめ再び路肩へ。AAA(日本のJAF)に電話しようと会員カードを探そうにも、車内が暗くてよく見えません。運良く外に目をやると、「路上で困ったらxxx-xxxx番へ」とハイウェイパトロールの電話番号の看板がありました。もう頼りになるのは警察だけと早速電話して救援を頼みました。

パトカーが到着するまで待つこと20分。車のバッテリーはそれまでに完全に上がってしまい、電気は全て消え、エンジンもかかりません。当然暖房もつきません。その日の気温は零下。パトカーのおじさんがようやくやってきて、事情を説明するにも、電動の窓は開けられないのでドアを開けて話さなくちゃいけない。ドアを開けるたびに寒い空気が吹き込みます。警察にAAAを呼んでもらうことになりひとまず安心。

子供達は、寒いよう。こんなぼろい車いやだ、新車に替えてよ~とか勝手なことを叫んでいます。すぐ来るはずのレッカー車も20分経っても現れない。車内はどんどん冷えていく…。パトカーのおじさんが「寒ければパトカーに来ていいよ」と言ってくれるのだけど、そうやって誘いに来るたびにドアを開けて話すほうがよっぽど寒くなるんだよう。

かなり寒くなって、「やっぱりパトカーに移ろうか?」なんていい始めた頃に、再びおじさんがやってきて「事故が起きたから、僕達は行かなくちゃ。レッカーはもう来る頃だと思うよ。後ろに発炎筒を炊いておくからね」と言い残して、行ってしまいました。

更に待つこと20分。レッカーの黄色いライトがチカチカしているのがようやく彼方に見えてきました。あ~、良かった。

ところが。レッカー車は二人乗り。レッカーされる車に人は乗ることは出来ません。私たちはどうなるわけ? レッカーのお兄ちゃんとお姉ちゃん(アルバイトの人だった)は、「友達に迎えに来てもらうまで僕達も待ってあげるから、早く電話しな」と言ってくれたので、別の友人に救援を頼みました。再び待つこと20分。やってきてくれた友達が女神に見えたよ。体は冷え切っていたから、友人の車の暖房が本当に嬉しかった。

車はレッカーで私がいつもオイル交換や修理に持っていっている修理屋さんへ届けてもらうことに。私たちが家にようやくたどり着いたのはもう11時を回っていました。

家に帰ってびっくり。ジョーダンは完全に狂っていた! 普段こんなに遅くまで放置されたことがないので、ジョーダンも心細くなったのか、檻を飛び出し、ゲートも越えてリビングにいました。もちろんリビングでトイレもしてくれていました。それにしても高さ1メートルある柵をどうやって越えたか? それは翌日再現してくれました。まるで猫みたいに格子に手をかけて上までよじ登ったのです。ゲートのほうも何度も何度もジャンプして、とうとう少し低くなっているところに手がかかり、よじ登った模様。

あ~、今後の対策を考えなくちゃ。

そこでふと思い出した。漫才のために、髪を一部緑色に染めていたのを。ああ、この頭でずっとおまわりさんやレッカーのひとと話していたのね…。

ところで、オハイオに来てから、「冬場はガソリン満タン、フラッシュライト、毛布、ロウソク(暖を取るため)は基本だからね」といわれていたのに、今回はガソリン以外はルールを守っていなかった。ちょうど昨日、テレビのニュースでも冬場に高速道路で止まってしまって周りに車がない場合のための備えについて言っていた。上記に加えてエネルギーバー(カロリーメイトみたいな食品)だそうです。今回の故障でフラッシュライトと毛布は絶対必要と痛感しました。(高速道路といえど、街頭なんてないですから。)何はともあれ携帯があって本当に良かった。あれがなかったらと思うと…一体どうなってたことやら。

ちなみに故障の原因はオルタネータ(発電機)。(電気が暗くなった時に、私もオルタネータじゃないかと思ったのです。さすが、車の工場で働いているだけあるでしょ?)このレギュレータが壊れていました。7万マイルも走ったら、壊れても仕方がないそうです。バッテリーも交換して、しめて426ドル。

最後に、エアバッグのライトが点灯したのは「今ぶつかってもエアバッグは開きませんよ」というサインだそうで、開いたりしないから、怖がらなくて良いとのこと。なるほど。

レッカーされるはめになったのは生まれて初めてでした。

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自己紹介

2010年8月にコネチカット州よりノースカロライナ州へ移住。移住後の生活をブログにて報告します。